オリンピックの硬い石
ただいまロシアのソチで冬季オリンピックが行なわれています。時差がありますので夜中まで起きて見てらっしゃる方もおられるのではないでしょうか。
いくつもの競技がある中で、画面に映るたびに気になるものがあります。カーリングのストーンです。職業柄かもしれませんが、石を見ると気になります。
カーリングのストーンは直径約30cm、重さ約20kgです。競技上のルールでは、円周は36インチ(91.44cm)を超えないこと、重さは44ポンド(19.96kg)を超えないこと、高さは4.5インチ(11.43cm)を下回らないこと、などの規定があるそうです。
あのストーンはいくらするのかご存知ですか?1個あたり10万円ほどするそうですよ。1試合2チーム分(試合では1チーム8個づつ使用します)で160万円ほどになります。これだけ高価なものですからそうそう手に入れられませんね。各チームがいちいち保有するのではなく、各試合会場で必要数用意されているのが一般的なんだそうです(レンタルもあるそうです)。個人で買おうとしてもバラ売りはあまりされていないようですので、ひとつインテリアに・・というのは難しいのかもしれませんね。
石の種類についての規定があるのかはよくわかりませんが、石と石がぶつかりあうこと、冷たい氷の上で使用されることなど競技の性質上、硬くて丈夫なものが求められるようです。つまり、硬く密度が大きく吸水性が少ない石でないと使用に耐えられないのです(水をよく吸う石だと、石の中に入りこんだ水が寒さで凍った時、膨張して石が割れてしまう恐れがあるからです)。
実はカーリングストーンに最もよく使用されているのが、スコットランド西部の島「アルサクレイグ島」で採石されるものなんだそうで、使用されている石全体の6~7割がアルサクレイグ島産なのだそうです。それほどカーリングに適した石だということなんだそうですが、たくさん採り過ぎると石が枯渇してしまうため、20年に一度しか採石されないとか。高価になってしまうのも無理はありませんね。
この石で墓石をつくるとなるといくらになるか想像がつきません。そもそもそういう用途には用いられないでしょうね。
2014年2月18日
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