ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
彼のことを知らない人はほとんどいないと思います。
18世紀オーストリアの代表的な音楽家で、ハイドン、ベートーヴェンと並んでウィーン古典派三大巨匠の一人と称されています。
彼のお墓についてはこんなお話があります。
ウィーンの楽聖たちが眠る「中央墓地」にモーツァルトの記念碑があります。観光客もよく訪れます。しかし、それは単なる記念碑にすぎずお墓は別のところにあります。お墓は「ザンクト・マルクス墓地」という無名の共同墓地に石碑があります。とは言え、そこも「モーツァルトが葬られたであろうと思われる場所に建てた碑」なのだそうです。本当はモーツァルトがどこに埋葬されたのか今となってはもう誰も分からないのです。
彼は1791年12月5日に亡くなり、翌12月6日に葬儀が執り行われました。遺体は棺に納められ、その翌日共同墓地に埋葬されたのだそうです。これだけの音楽家ですから共同墓地ではなく単独でお墓を建ててもらってもよさそうなものなのですが、当時の彼は重要な要職についていたわけでもなく、高給をもらっていたわけでもなかったため一般の人と同じ埋葬だったのだそうです。当時、葬儀簡素令という法律があったためかその共同墓地では1つの墓穴に成人5名が埋められ、10年経つと掘り起こされ整理されて別の5名を葬るというシステムになっていたので、彼の遺体がどうなってしまったのかは今となってはもう誰もわからないというわけです。
彼がどこにいるのかわからないままですが、彼のファンは中央墓地の記念碑やザンクト・マルクス墓地のお墓をめぐります。ツアーコースにもなっているそうです。彼を偲ぶ人たちにとってはそこにある「お墓に参ること」に意義があるのですね。お墓とは「お墓参りのためにあるもの」ということなのかもしれませんね。
2013年11月26日
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