盆と正月がいっぺんに・・・
今回も「先祖の話」からのお話です。
「祝う」という言葉は本来「心身を清くして、祭りを営むのに適した状態にいること」というような意味だったそうです。
漢字もむかしは「斎う」という文字だったそうです。
祭りをする人々が行ないを慎み、穢れた忌まわしいものに触れず、こころ静かになごやかにしていることが「祝い」であり、それが完全に守られているのが、人に「めでたい」と言われる状態だったのだそうです。
そういう状態になる日のうち、大きなイベントになっている日が年に2回あります。
「盆」と「正月」です。
盆は先祖を祭るためのものという認識は昔から変わっていませんが、正月ももとは同様のものだったそうです。
盆も正月も本来「行ないを慎み、穢れた忌まわしいものに触れず、こころ静かになごやかにしている」日であったのです。
それが正月は、年の始めということもあり「無事に一年を重ねた」「今年もよい一年であってほしい」という望みが増幅されたり、武士(棟梁)に家来全員(一門)が参賀にきてあらためて忠誠を誓うという儀式が定着したりして、そういった部分がクローズアップされすぎてしまったのではないかということでした。
つまり本来、盆も正月も「先祖をお祭りする日」だったのだけれども、正月は独特の解釈が追加され、むしろ追加された部分だけが重視され、現在のような「正月」になったのだということです。
また、「正月の礼儀くらいは、家の者だけではなく、一門の者と同様の礼儀にならうようにしていた」のが、「一門の者」が拡大解釈され、同僚やちょっとした知人までに「謹賀新年」のハガキを出す習慣になってしまったと、「先祖の話」には書いてあります。
「盆と正月が一緒にきた」というのは「用事がいくつも重なって忙しい」という意味ですが、もともとの意味からすると「用事がいくつも重なる」ことにはならないのかもしれませんね。
2011年11月9日
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