要之石寿栄

このタイトル「かなめのいしずえ」と読みます。

今日１１月１１日は、江戸時代に安政江戸地震という大きな地震が起きた日です（旧暦１０月２日）。１８５５年（安政２年）に起きたこの地震は、南関東を襲った直下型地震だといわれています。

この地震が起きる前年あたりから、日本では規模の大きな地震が続いていました。
１８５４年　７月　三重県でマグニチュード７クラスの地震
１８５４年１２月２３日　駿河湾を震源地とする地震。マグニチュード推定８．４
１８５４年１２月２４日　紀伊半島沖を震源地とする地震。マグニチュード推定８．４
１８５４年１２月２６日　豊予（大分と愛媛の間）海峡を震源地とする地震。マグニチュード推定７．４
その後、年が明けてからも岐阜飛騨・宮城・静岡と地震が続き、１８５５年（安政２年）１１月１１日に安政江戸地震が起こりました。

震源は東京湾北部の荒川河口付近もしくは千葉県北西部といわれていてマグニチュード７クラスだったのだそうです。
死者は江戸の町方だけで５０００人弱、全体では１万人くらいいたのではないかといわれています。

江戸はたくさんの人が集まって暮らしている町ですから、被害は甚大だったようです。
そんな中、国もとの両親に様子を伝え、安心してもらおうという意図で発行されたのが、「ゆるがぬ御代　要之石寿栄」です。今で言う「安否情報」ですね。
かなり詳細に記されていまして、千住の宿が倒壊しただとか蔵前では家の瓦があたり一面に崩れているだとか書かれています。
こういうものを発行しようというのは、とても気力・体力が必要なものだと思われますが、よく作ったものだと感心します。

タイトルの意味はよく解りませんが、こんなことくらいでは負けないぞという気持ちが伝わってくるようです。

「ゆるがぬ御代　要之石寿栄」

2014年11月11日