お墓がなぜ石でできているのか?
お墓が石でできている理由はご存知ですか?
野ざらしになっていても長期間耐えられる素材で、古来からあったモノといえば石だったからなのですかね。もちろん例外もたくさんありますが、基本は石のようです。しかも、日本に限らず他国でも大半は石製ですから、人類の普遍的概念なのかもしれません。近年は素材にこだわらないお墓も広告されるようになってきましたが、相変わらず石製が大勢を占めているようです。
ところで、日本独自に、お墓が石製である意味やお墓の価値を昔から説いてきたお話しがあります。それをご紹介したいと 思います。
それは、古事記や日本書紀にでてくる日本神話「イザナギとイザナミ」の物語です。
イザナギもイザナミも神様です。二人は結婚して、つぎつぎと日本の国々を産んでいきます。淡路島、四国、九州、本州・・・といろんな国を産んでいきます。その後国を守るための神様も産んでいきます。
その中で火の神(ホノカグツチ)を生んだ際、火傷を負ったイザナミはそれが元で亡くなってしまいます。イザナギは悲しみ、イザナミを比婆山という山(鳥取・島根付近)に葬りましたが、イザナミに会いたい気持ちが抑えきれず、「黄泉の国」に訪れイザナミに再会します。
黄泉の国は暗いところでしたが、イザナギはイザナミを見つけることができ「国づくりはまだ終わっていない。一緒に帰って国づくりの続きをしよう」と声をかけました。しかし、イザナミは「もっと早く来てくれればよかったのに。私はもう黄泉の国の食べ物を食べて黄泉の国の住人になってしまいました。でも元の世界に戻れるかどうか神様に聞いてきますから、そのまま待っていてください。そのあいだ、神様のいる御殿の中を覗いたりして私の姿を見ないようにしてください」と言いました。
しかし、いくら待ってもイザナミは戻ってきません。あまりにも長かったので、イザナギは明かりをつけて御殿の中を覗きました。するとイザナミの体にはたくさんのうじ虫が湧いており、手足などには雷が発生してゴロゴロと音がしていました。イザナギは大変驚きその場から逃げ出しました。
イザナミは「私に恥をかかせた」と怒り狂い、化け物や軍隊を差し向けイザナギを捕らえようとしましたがイザナギはうまくかわして逃げました。ついに最後にはイザナミ自身が追いかけてきて、坂の下まで迫ってきました。
イザナギは、イザナミがこれ以上登ってこれないよう、とてつもなく大きな石を置きました。イザナミは石の向こう側から「このようなことをされるなら、私はこれから毎日あなたの国の人を1000人づつ殺していきます」と言いました。これに対してイザナギは「それならば私は毎日1500人の人を産みましょう」と言いました。(→「死ぬ人もあれば生まれる人もある。日本の国はこれから人口が増え繁栄していく」という意味です)
こうしてイザナギは黄泉の国から無事に帰ることが出来ました。また、黄泉の国から帰ることができたことから、「よみがえる」という言葉が使われるようになったのです。
坂に置いた石が「日本で最初のお墓」ということになるのですが、その説明は次回にいたします。
2012年12月20日
- 2024年03月28日2024年4~5月営業カレンダー(東京多摩霊園)
- 2024年03月24日2024年桜開花情報(柏原聖地霊園)
- 2024年03月24日4月営業カレンダー(八景苑)
- 2024年03月16日2024年桜開花情報(柏原聖地霊園)
- 2024年03月16日春のお彼岸営業スケジュール(東京多摩霊園)