オーストラリアの日本
オーストラリアのシドニーから西へ250KMほど内陸に入ったところに「カウラ」という町があります。カウラの町の中に日本領があるのをご存知ですか?
第2次世界大戦時、カウラには捕虜収容所がありました。4000人ほどの捕虜のうち日本人が1000人以上いました。1944年8月、この1000人を超える日本人捕虜のうち500名ほどが一斉に脱走を試みたのだそうです。当時、日本人捕虜に対する待遇は良好で、オーストラリア側からすれば集団脱走するような理由はなかったようなのですが、「生きて虜囚の辱めを受けず」という当時の軍部教育による考え方が原因で集団脱走することになったのだと言われています。結局、多数の死傷者を出しながら最終的には全員捕縛されたのだそうで、この事件で亡くなった日本人は231名いたのだそうです。
当時は戦中ということもありオーストラリア政府はこの事件を極秘にしていたのですが、戦後、カウラの町の人と政府の軍事墓地管理委員会が中心となって、この事件で亡くなった日本兵や在豪日本人を埋葬する「カウラ日本人墓地」がつくられました。
そして1963年、オーストラリア政府のはからいにより、この墓地が日本に譲渡され、日本領となったのだそうです。(もっとも、墓地は「オーストラリア戦争墓地管理委員会」の管理下にありますので、自由に使える日本領というわけではないようですが・・)
今でもカウラ市民と管理委員会の手によって管理されている日本領「カウラ日本人墓地」。お墓にいる兵隊たちも、ちょっと日本で眠っているような気持ちになっているのでしょうか。
2013年4月2日
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