鋸山2
鋸山の山頂には、小さな資料展示室があり、石切場としての名残を記録しています。そこで見たことをご紹介します。
房総半島をはじめとする南関東は、その昔は海の底だったのだそうです。200万年前に丹沢・三浦・房総南部あたりが隆起し、火山活動が盛んになり、火山灰が海底に降り積もり、のちに鋸山を構成する凝灰岩が出来上がっていったのだそうです。その後さらなる火山活動がおこり東京湾の原型が出来上がり、その間、湾内には砂礫・粘土が堆積し、あちこちでいろんな地層が形成されていきました。2万年前くらいには海水が浸食して、今の東京湾ができたのだそうです。
そうして隆起した凝灰岩が鋸山を構成しているのですが、地層の形成具合によって石質が違うようです。山の上の方は、質が均一で水・火にも強く丈夫なゆえに加工しにくい石(凝灰角礫岩)、中腹から下の方は、質が均一ではなく水・火に弱いが軟らかく加工しやすい石(凝灰質砂岩)なのだそうです。それぞれの石は用途によって使い分けられていたのだそうです。
鋸山の石を本格的に建造物に使用し始めたのは室町時代で、お城の柱の石として使用されたのだそうです。その後は前回説明したとおり、江戸・明治・大正・昭和と盛んに採石されていったのだそうです。
ここの資料室の展示は、往時をとどめておこうという意図があるのだと思います。小さな資料室でしたが、大切にしていった方がよいと感じました。
当時使用していた工具
切り出された石見本
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