銘石大島石
今日は墓石によく使用される「大島石」についてのお話です。
大島石はお墓に使われる石では高級材として名高く、あちこちでよく使用されています。産地は、愛媛県今治市にある「大島」という島です。しまなみ海道といわれている瀬戸内海の島々の中の1つです。その歴史は江戸時代からと言われています。それにはこんな伝説があるのだそうです。
豊臣期の今治に石屋治右ヱ門という人がおりました。大阪城築城に参加して腕を磨き、今治に戻って今治城築城に携わったそうです。ところが城の完成直前に「城の機密を知っているものは生かしておけない」という理由で城主藤堂高虎の命で処刑されそうになったのだそうです。そのことを密告した人がいたらしく、治右ヱ門は逃げ出し、海を渡った大島に隠れたのだそうです。(実際、彼以外の何人かは処刑されてしまったそうです)
治右ヱ門は大島に隠れている間に良好な花崗岩の層を発見し、それが大島が石切り場になったきっかけなのだそうです。(ただし、あくまでも伝説です)
本格的な石切り場になったのは明治になってからで、靖国神社の鳥居をはじめ全国で使われ始めるようになったのだそうです。
一見すると外見的にはとりたてて大きな特徴はないようですが、雲母・石英・長石の混ざり具合が絶妙で、青味を含んだ石肌は大変美しく、時間を経るごとに青みが強く感じられ、ますます深みある石肌になるのだそうです。また、石の堅さ・吸水率の低さは国産の花崗岩の中でも一、二を争うもので、長期にわたって品質が安定しているそうです。
当社の霊苑でも、大島石で建立されている方が何件もおられます。安心して長期に使っていけるのは、霊苑と同様、お墓選びの大事なポイントなのかもしれません。
2013年10月1日
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