櫛田神社14
櫛田の銀杏(くしだのぎなん)の続きです。
イチョウは一般に樹勢が強く、剛壮な形になります。また、葉形も珍しく独特な扇形ということもあり、神格木として古くから神社・仏閣に多く植栽されてきたのだそうです。つまり全国各地に老大木が多いということになります。
この「櫛田の銀杏」は、太い幹が下から5mほどあり、そこから数本に分かれて枝をを広げています。平成元年の調査では、樹高20.8m、胸高周囲598cm、根元周囲652cm、樹冠の幅は、東側10m、西側7m、北側6m、南側9mの規模だったそうです。樹齢が古いため、幹の下部はかなり腐朽していて、空桐化しているのだそうです。また、これまでにかなり台風の害により太い枝が折れてしまっているのだそうで、落枝を恐れて事前に枝を詰めることもしばしば行なわれるため、本来の姿からはかなり変貌しているのだそうです。とはいえ、「櫛田の銀杏」も冲積の土譲に生えているためか、樹勢はそれほど衰えてはおらず、新しい枝等も生えてきているようです。
また、昭和31年、櫛田神社前の土居通りが都市計画区画整理で道幅が15メートルに拡幅される計画がもちあがったのですが、「県天然記念物の「櫛田の銀杏」の根本が危うくなる」ということで反対の声があがり、協議を7年近く行なった結果、銀杏の近くだけ道幅を13メートルにするということで落ち着いたというお話があるそうです。今も、参拝客や駐車によっての踏圧が激しく、それが銀杏の根に大きな影響を与えているそうですが、力強く生きてくれればと思います。
2017年11月17日
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